EXHIBITION

□植田正治(うえだしょうじ)

1913年鳥取県に生まれる。32年に上京し、オリエンタル写真学校に入学。卒業後、故郷に帰り19歳で営業写真館を開業。この頃より、写真雑誌や展覧会に次々に入選。以後精力的に作品を発表し、「少女四態」などの群像演出写真をはじめ、砂丘などを舞台に被写体をオブジェのように配置した作品の数々が国内外で高い評価を得る。

54年第2回二科賞受賞。75年第25回日本写真協会賞年度賞。78年文化庁創設10周年記念功労者表彰。89年第39回日本写真協会賞功労賞。95年鳥取県岸本町(現伯耆町)に植田正治写真美術館開館。96年フランスより芸術文化勲章を受章。2000年7月4日死去。



□小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)

1850年6月、アイルランド人の父、ギリシャ人の母との間にギリシャのレフカダで生まれる。父母の離婚後、大叔母の庇護のもとアイルランドの豊かな口承文化の中で育つ。フランス・イギリスで学んだ後、19歳で単身渡米。極貧生活を経てシンシナティ、ニューオリンズ、カリブ海のマルティニーク島でジャーナリストとして活動。1890年に特派記者として来日。

松江の島根県尋常中学校、熊本第五高等中学校、帝国大学文科大学、早稲田大学で教師をしつつ山陰地方や日本の民俗を五感を開いて観察し、西洋世界に紹介した。主著は『知られぬ日本の面影』『心』『怪談』『日本―ひとつの試論―』など。1904年9月26日、東京西大久保の自宅で心臓発作のため没する。この日ハーンの愛した山桜が返り咲く。



□佐野史郎(さのしろう) 俳優

1955年島根県松江市出身。劇団シェークスピアシアター、状況劇場を経て、86年林海象監督「夢みるように眠りたい」で初主演映画デビュー。その後も数多くのTV・映画・舞台に出演。92年、TVドラマ「ずっとあなたが好きだった」の冬彦さん役でゴールデンアロー賞をはじめその年の賞を総なめにするという社会現象を起こす。
99年には初監督作品「カラオケ」が公開され、映画監督としてデビューを果たす。他にも執筆・音楽活動など他方面で活躍中。

  • 近著「怪奇俳優の演技手帖」 (岩波アクティブ新書)
  • 最新アルバム「short movies」 SPEEDSTAR MUSIC
  • 出演映画「太陽」 アレクサンドル・ソクーロフ監督



□小泉凡(こいずみぼん)

1961年東京生まれ。成城大学大学院文学研究科博士課程前期修了。26歳の時、松江に赴任。高校教師、学芸員を経て現在、島根県立島根女子短期大学助教授、小泉八雲記念館顧問。2001年9月から2002年3月まで、セントラル・ワシントン大学交換教授。専攻は民俗学。目下、曽祖父、小泉八雲の五感を開いた生き方を、地域の子どもたちとともに追体験する「子ども塾」に力を注いでいる。

主著に『民俗学者・小泉八雲』(1995)『八雲の五十四年』(共著,2003)など。論文に「境界の神―日本人の病理観から―」『日本民俗学』159(1985)、「家庭における昔話教育の意味―小泉八雲の場合―」『昔話―研究と資料26号―』(1998)、「現代社会からみたラフカディオ・ハーン〜6つの観点から〜」『英語教育と英語研究』第20号(2004)などがある。



□巖谷國士(いわやくにお)

1943年東京生まれ。東京大学文学部卒、同大学院修了。現・明治学院大学教授、文学部長。シュルレアリスムを中心とするフランス文学や現代美術、メルヘン、旅、ユートピア、庭園などを専門とし、文学・美術・映画批評家、エッセイスト、紀行作家、旅行写真家、絵本作家としても活動している。

著書に、『シュルレアリスムとは何か』『地中海の不思議な島』(筑摩書房)、『幻視者たち』『オリエント夢幻紀行』『澁澤龍彦考』(河出書房新社)、『封印された星』『ヨーロッパ百の庭園』(平凡社)、『スコープ少年の不思議な旅』(パロル舎)、『扉の国のチコ』(ポプラ社)ほか多数。松江と小泉八雲については『日本の不思議な宿』(中公文庫)や『ギリシア歴史・神話紀行』(河出書房新社)で、植田正治についてはコロタイプ写真集『童暦』(便利堂)で賛辞をささげている。

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