EXHIBITION

植田正治写真美術館Vol.17-3

植田正治の印籠カメラ写真帖

平成2431日(木)―63日(日) 

 1995年から1997年の3年間にわたり、雑誌『アサヒカメラ』に写真とエッセイで連載されたシリーズ〈印籠カメラ〉は、35oコンパクトカメラ(ペンタックスのエスピオ ミニと、フジのカルディアミニ ティアラ)で撮影されたものです。植田正治は日常気軽に持ち歩き、すぐに取り出してシャッターを切れることから、これらを「印籠カメラ」とユーモアを込めて呼び、この時期愛用したのです。

「EEカメラは、わずらわしい操作はすべてカメラまかせ、全神経を対象に集中できるという、最大の魅力を持っています。しかし、それにしては、なんて、いい加減にシャッター切っていることの多いことか。」(「写真作法」『アサヒカメラ』19746月号より)と植田は語っています。当時コンパクトカメラの便利さを認めながらも、その機能に頼り、慣れてしまうことを好まなかったのですが、それらを手にしてからは、山陰でも東京でも様々な被写体に意欲的にカメラを向けています。散歩途中に出会った風景や事物、そして自身の入院生活に至るまで、身構えることなく写真に収めているのです。また、撮影の様子や心象などが綴られたエッセイからは、自由な感覚で写真を楽しむ写真家の姿が感じられます。

 今回の展覧会では、〈印籠カメラ〉のシリーズをエッセイとともに紹介し、1990年代に撮影された作品の数々もあわせて展示します。

【主な出品作品】

シリーズ〈印籠カメラ〉より(199597年)

ポートタウンの午後(1994年) 光の筐(1994年) 夢見るカメラ(1998年)

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