 植田正治写真美術館の開館10周年を記念する今回の展覧会は、「─オマージュ・植田正治に捧ぐ─、福山雅治・菊池武夫・堀内誠一」と題し、植田正治と福山雅治氏、菊池武夫氏、堀内誠一氏(故人)との親交を軸に構成されます。植田の作品と人柄に魅かれた三氏と繰り広げられたさまざまなセッションを振り返りながら、植田の作品が新たな出会いを通してどのような展開を見せたのかを振り返ります。福山氏とはCDジャケットの撮影がきっかけとなり、菊池氏とはファッションの撮影で、堀内氏とは雑誌等の企画を通して交流は始まりました。 それぞれの仕事は、それまでの植田の写真とはやや異なるものばかりでしたが、実験精神旺盛な植田はさまざまな刺激やインスピレーションを得て、独創的な世界を展開したのです。さらに、各氏とのつながりのなかで、植田のホームグラウンドともいえる鳥取砂丘や砂丘に似た環境での撮影が行われています。 1950年前後に撮影された砂丘での演出写真は植田の代表作ばかりですが、長い年月を経て1980年代以降再び生みだされたこれらの作品の数々には、以前の作品には見られない植田独特の美意識が感じられます。各分野の一流のクリエーター、アーティストである三氏が美術館開館10周年を迎えるにあたり、植田に捧げる最上のオマージュを通して、「植田正治の写真」の魅力を再認識していただけることでしょう。
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