植田正治と「小さい伝記」展

植田正治と「小さい伝記」

植田正治写真美術館

植田正治と「小さい伝記」

開催概要H18D1表\\\\

展覧会名○植田正治と「小さい伝記」

会  期○平成18422日(土)―79日(日)

開館時間○午前9時から午後5時(入館は閉館30分前まで)

休館日○毎週火曜日(祝祭日の場合は翌日)

会  場○植田正治写真美術館

鳥取県西伯郡伯耆町須村3533 〒6894107H18D1裏

Phone.0859398000  Fax.0859683600

入館料○一般800円(700円) 高校生・大学生500円(400円)小学・中学生300円(200円)

    (  )内は20名以上の団体料金です

 

○開催主旨

  「小さい伝記」というのは、私にとってはカメラを介しての触れあいの記述というようなものであろうか。写っている人たちにと

っては、今日に生きた証しとして、片隅の、小さな伝記になるのではなかろうか。――植田正治、『カメラ毎日』19821月号より
 シリーズ〈小さい伝記〉は雑誌『カメラ毎日』に1974年から1985年の12年間にわたり13回発表されました。掲載の各回が断章のように少しずつ違うテーマを持つ作品群は、入手したばかりのハッセルブラッドのファインダーを介した人々との触れ合いから自らの入院にいたるまでの、日々の小さな記録であり、また偶然にも発見された戦前のガラス乾板の焼付けを引き金にたどる写真人生の軌跡をも含んでいます。

正方形の画面の中には山陰の風景や人びとが、そして子どもたちが真正面からとらえられ、カメラを向けられた人物が緊張したり、うつむいたり、照れくさそうに微笑んだりしています。撮影場所は山陰にとどまらず北海道やアメリカにも、また撮影時期は数日前から半世紀前にも及び、植田は広く題材を求めながら「写真する」自分の歩みを綴っているかのようにも見えます。

フランスの写真評論家、ガブリエル・ボーレは「小さい伝記」の連載全体を見渡して「この編集企画の意義は、たとえば過去の写真を見直したり、新作を発表したり、註釈の言葉を帰納の場とすることで自分の方法をさらにはっきり画定、定義するといったことに尽きるものではない。この連載の営み自体が作品そのものの像として姿を現すのだ。そして同時に、作品の背後にありながら作品自体と混じり合っている者の人生の像として、出現するのだ。」(『写真のディスクール・断章』より)と指摘しています。

今回の展覧会では、さまざまな要素を内包するこの「小さい伝記」の作品群をあらためて検証しようとするものです。植田の「たどってきた道」――「伝記」をご覧いただくことで、やさしさとユーモアに満ちた写真の魅力を感じていただけることでしょう。

 

主な出品作品

シリーズ<小さい伝記>より 197485

※小さい伝記・『カメラ毎日』、197485年・全13回の掲載内容は下記のとおりです。

「小さい伝記」(19741月号) 

「小さい伝記<在米鳥取県人会名簿より>」(19748月号)

「小さい伝記319755月号

「小さい伝記419771月号

「小さい伝記5 開拓団「香取」・伯耆大山」19781月号 

「小さい伝記 写真で語る童話の世界」197811月号別冊

「小さい伝記6 平和な朝」19791月号

「小さい伝記7 半世紀のカビ・193033年」19801月号

「小さい伝記8 軌跡193440年」19811月号

「小さい伝記919821月号

「小さい伝記10 晴日」1983年1月号

「小さい伝記11 偽景」19841月号

「小さい伝記12 入院」19851月号

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