桜の季節を迎えるこの時期ですが、今年は大きく様子が異なります。まずは開花予想がこれまでで最も早く、３月中旬の開花を予想している気象情報サービスもあるほどです。寒い時期の開花となって花見が盛り上がらないかもしれません。その後の農作物の生育にも注意していく必要がありそうです。
　そして新型コロナウイルスによる肺炎の発生拡大です。世界中の国々が懸命な封じ込め対策をとっているものの、この原稿を書いている段階では終息への目処が立っていません。
　ウイルスはもともと存在するものですから、何らかの理由によってヒトの体内に入って複製を繰り返して症状が発生します。ヒトの免疫が高まって自然に治癒すればいいのですが、新型なのでワクチンもなく免疫が追い付かず症状が悪化してしまいます。また、複製を阻害するような薬があればいいのですが、新型なのでこれもありません。加えて、まだ寒い季節なので室内の換気が十分できずウイルス密度が上がって感染しやすくなってしまいます。
　このように現時点では、マスク・うがい・手洗いの生活習慣の徹底と、なるべく人混みをさけるといった手段しかないのが実情ですから、季節が変わって徐々に終息に向かうことを念頭に置きながら、みんなでリスクを認識し、予防を徹底していきましょう。