春の兆しが見え始めた3月2日(水)、伯耆町坂長の高齢者クラブ「友の会・坂長」が、新型コロナウイルス感染症の早期収束と後世に残る活動をしたいという思いから、坂長遺跡公園にカワヅザクラの苗木3本を植樹しました。
友の会・坂長は、同地域に住む60歳以上の方で作られた自主組織で、現在の会員数は43名。花見や納涼会、紅葉狩りといった季節行事などで毎年交流していますが、この2年間は、コロナの影響で活動ができなかったそうです。
そのような中、昨年2月の役員会で「後世に残る何かがしたい」という話が持ち上がり、話し合いを何度か重ね、カワヅザクラの植樹を企画し、今日まで約1年かけて準備をしてきました。
当日は、同会の有志11名が地域内の賀茂神社へ集まり参拝した後、遺跡公園へ移動。会員らはスコップで深さ40センチ、直径30センチの穴を約5メートル感覚で3つ掘り、高さ2メートル半ほどある苗木を丁寧に植えました。木で作った支柱に苗木をひもで固定し、たっぷり水やりをして、約1時間で全ての作業が完了しました。
作業の間、会員らは「花が見られるころには天国に…」など冗談を言って笑いながら、とても楽しそうに作業しておられました。
また、この日のために用意された石碑には「健康祈念植樹」の文字が刻まれ、サクラと一緒に建てられました。この苗木と石碑は、新たな地域の財産として、次の世代へと受け継がれていくでしょう。
今回の植樹にあたり、同会の山田通会長は、「以前から、個人的に、ソメイヨシノより開花が半月早いというカワヅザクラに惚れ込んでいました。クラブの活動がコロナで2年間できず、後世に残る何かがしたいと思って、役員会で何度か話し合いをして、このたびの植樹に至りました。小さなことだが、当クラブで活動してきたことを後世に残せる、いいことをしたなと思います」と話しました。
▲カワヅサクラの苗木を植樹した坂長の遺跡公園。山田会長は「これを機に、みんなが集まる場所になってほしい」と話した。