東京2020オリンピック聖火リレー

 新型コロナウイルス感染症の影響で1年延期された東京2020オリンピックの聖火リレーが3月25日(木)、福島県から始まりました。

 鳥取県では5月21日(金)から2日間、リレールートの短縮や沿道での観覧制限などの感染対策をとりながら予定通り実施され、19市町村をおよそ170人のランナーが走りました。

 本町では、鳥取県公募枠から選ばれた町内在住の稲垣杏奈さんと奥田晃代さん、またスポンサー企業枠で選ばれた4人の合計6人が聖火をつなぎました。

 5月21日(金)の15時56分、最初のランナー・稲垣杏奈さん(岸本中3年)が伯耆町役場本庁舎の正面玄関をスタート。稲垣さんは、沿道の観覧者から温かい拍手に包まれて笑顔で走り、それから4人が役場前バス停から役場正面玄関の間を往復した後、最終走者・奥田晃代さんに聖火が渡されました。

 奥田さんは、晴れやかな表情で沿道に向かって手を振りながら、1歩ずつ噛みしめるように足を進め、役場前バス停から伯耆橋交差点まで走破しました。

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 伯耆町最初のランナーを務めた稲垣杏奈さんは、平泳ぎで数多くの全国大会に出場し、中国地方の女子中学生記録を更新するなど、今後の活躍が期待される若き競泳選手です。

 リレー後の感想を聞くと、「聖火ランナーとしてオリンピックに参加できて、とてもうれしかったです。私の目標は3年後のパリオリンピックに水泳の選手として出場することです。そのために毎日厳しいトレーニングをしています。「頑張ればできる!」、その姿を見てもらって、皆さんとコロナを乗り切りたい。そんな気持ちで走りました。応援ありがとうございました。」と話しました。

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 また、伯耆町の最終走者を務めた奥田晃代さんは、聖火ランナーに応募したきっかけについて、「私は17歳の時に、足の骨の病気(骨芽細腫瘍)になりました。手術を受けるも、20歳の時には再発をし、骨移植を受けることとなりました。骨バンクから私に合った骨を頂くことになり、この先歩けなくなるかもしれない私に光が差し込み、本当に嬉しかったです。名前もわからない誰かの骨ですが、その人の人生とともに現在も歩いています。オリンピックの聖火ランナーに選ばれましたら、その人の分も一緒に走りたいと思い応募しました。感謝の気持ちで最後まで走りたいと思います」と語っています。

 奥田さんに走り終えた感想を伺いました。「リレー前は楽しみな面と、コロナ禍で実施されることへの不安な面とで複雑な気持ちでした。走行中は医療・介護従事者への感謝と明るいニュースを届けようという思いで走りました。沿道の方々に笑顔で応援していただき嬉しかった、気持ちよく走れました」。

(広報ほうき2021年7月号P.2「まちのわだい」より)

 

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