2017年9月

 ようやく朝晩は涼しさを感じることができるようになりました。それもそのはずで今年も残り3分の1を切る時期となり、つくづく時間の経つのは早いものだなと思います。

 さて何かと話題の多い本年ですが、ここまで私がもっとも注目したのは棋士、藤井聡太四段の快進撃です。記録を更新したところで連勝が途絶えたのはご承知のとおりですが、中学三年生という年齢と、それに似合わない受け答え、さらには勝負飯といった周辺情報など、実力以外のところまでクローズアップされ、一種の社会現象となりました。

 「どこが強さのもとなのか」といった分析の中で、AI(人工頭脳)将棋の指し手との相関が高いといった現代的なものがありましたし、詰将棋で鍛えた怒涛の寄せといった古典的なものもありました。また、一瞬のひらめきや集中力の凄さを指摘する意見も多く聞かれました。

 AIとの対戦で劣勢に立たされるようになった人間ですが、確かにAIが過去のデータ分析から確率の高い方向を導くのは当然かなと思いますし、一方で創造性という部分については人間独特のものがあると思います。これからますます性能が向上し、生活に身近な分野への導入が予想されるAIとどのように上手に付き合っていくかは、大きな課題になると改めて思いました。藤井四段の活躍をみながら、人間とAIのそれぞれの強みについて考えてみた次第です。

伯耆歩道橋渡り初め式(伯耆町大殿 7月14日撮影).JPG伯耆歩道橋渡り初め式(伯耆町大殿 7月14日撮影)
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