「山の風景、樹々の立ち姿、葉っぱの表情・・・。自然の中には絵の題相がいっぱいある。ここに来るようになって風景を題材にすることが増えたね。大山のスケッチにもよく出かけるんだ」
シュールで幻想的な美しさが漂っている廣田さんの作品はこれまで静物をおもな題材としていました。それが近年は、雄大な大山をテーマにした作品を毎年のように春陽会に出品されています。
廣田さんが描く大山の銅版画は温もりを感じさせる線の中に、どこか神々しい雰囲気をまとっています。
その昔、里山の人々は大山を「神在す山」として崇め、朝夕に大山に向かって手を合わせて拝んでいたそうです。大山の善悪も生死も超越した姿が、一人の芸術家のイマジネーションを鼓舞し、創作という生命力を与えているのかもしれません。自然は大きなキャンバス。そこに暮らし、そこに住む人々が織りなす風景が、いきいきとした人生として描かれていきます。
廣田雅久さん
住所 | 鳥取県西伯郡伯耆町福兼 |
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電話 | 0859-62-7850 |