2020年12月

 この秋、注目を集めた2つの投票がありました。1つ目は世界中の注目を集めたアメリカ大統領選挙。このコラムを書いている時点でまだ決着がついていません。これまでの4年間、プラスもあればマイナスも多かったと思われる政権運営でしたから、政権交代を望む声が多いと考えられていた中で、現職の巻き返しや投票制度もからんで大混乱となっています。

 経済的にも軍事的にも世界一のアメリカが、世界的な潮流の中でその基盤が揺らぎ始めている現実があり、だからこそ多国間で協議を重ね、新しい秩序をつくるための努力を継続する必要があるのですが、たやすい話ではありません。どうしても内政や保護主義に向かいがちになる中で、今後どのような方向性が打ち出されてくるのか大いに注目したいと思います。

 二つ目は大阪都構想の是非を問う住民投票です。これも賛否が拮抗し、僅差での否決=現状維持となりました。基礎自治体の本来的な機能という面からすれば、都構想にも推進する根拠があっただけに、それ以上に現状に対する安心感や愛着があるのだろうと感じました。

 そして、これら二つの投票に共通して、理論立ててしっかり説明することの大切さや難しさも感じたしだいです。

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