ダニの活動が盛んな春から秋(4月から12月頃)にかけては、特にダニの感染症に注意が必要です。
重症熱性血小板症候群(SFTS)は、主にSFTSウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するダニ媒介感染症です。症状は、発熱と消化器症状(嘔気、嘔吐、下痢など)が中心で、血液検査所見として血小板減少や白血球減少などがみられます。国内でのSFTS患者の報告数は、平成25年に報告されて以降増加し、近年では年間100例を超えている状況です。鳥取県内でも初めて確認された令和2年度以降、毎年1~3人のSFTS患者が報告されています。まれな事例ではあるものの、SFTSを発症した犬や猫から人へ感染する事例が確認されており、人獣共通感染症として、動物から人への感染リスクについても注意が必要です。
現在のところ、有効な薬やワクチンはありません。
野山や田畑でダニに刺されないことが重要です。
特にダニの活動が活発な4月~12月は要注意です。
【ダニによる感染症の予防】
○長袖、長ズボン、手袋などで肌の露出は避けましょう。
○虫よけスプレーを利用しましょう。
○地面には直接寝転んだり、座ったりせず、敷物を敷きましょう。
○野山に行った後や畑作業をした後は、すぐに体を洗い、着替えましょう。
○ペットをつれて野山に行った後は、ペットにダニが付着していないかを確認しましょう。(ペットには、専用のダニ予防薬があります。)