No. | 色 | 対象物や状況など |
1 | 白 | 氷を作ったとき氷の中央部が白く不透明になる |
2 | 白 | 氷が解けた後に,白いものが残る |
3 | 白 | アルミニウム製の鍋,やかんなどの内面に白いものができる |
4 | 白 | やかんなどの底に白いものができる |
5 | 白 | アルミニウム製やかんで,白いフワフワしたものが出る |
6 | 白 | アルミニウム製の鍋,やかんに白い突起物を生じて穴があく |
7 | 白 | 蛇口のまわりに白いものができる |
8 | 白 | 加湿器の蒸気吹き出し口などが白くなる |
9 | 薄くて白っぽいものが出る | |
10 | 薄茶 | 容器に水を入れておくと,水面のへりが薄茶色になる |
11 | 黒 | 黒色の微細片が出る |
12 | きらきら | キラキラ光る異物が出る |
13 | ヌルヌル | 浴槽にヌルヌルしたものが浮く |
14 | 油膜状 | 油膜状の浮遊物 (臭いはないが,亜鉛めっき鋼管を使用しており,油膜状のものがある場合) |
15 | 油膜状 | 油膜状の浮遊物 (臭いはないが,容器に水を入れておくと油膜状のものができる場合) |
(4-1) 氷を作ったとき,氷の中央部が白く不透明になる |
(原因)
水道水中にはミネラル分が含まれており,これが適度に水の味を良くしています。水が凍るときには外側から水の部分が徐々に凍り,水に溶けていた空気やミネラル分が中央部に集められる現象が起こります。そのため,でき上がった氷の中央部は白く不透明になってしまいます。
(安全性)
白く不透明な部分は空気やミネラル分ですから,問題ありません。
[参考]
ミネラル分とは,人体に必要なカルシウム,マグネシウム,リン,ケイ酸などの鉱物性栄養素のことで,適度に入っていると水がおいしくなります。
厚生労働省では,国民の心身を健全に発達させ,健康の保持増進と疾病予防のために標準となる栄養の摂取量を年齢,男女別の栄養所要量として5年ごとに発表しています。現在,「第6次改訂日本人の栄養所要量」が適用され,カルシウムは成人男子は1日600mg,成人女子は1日600mg(妊娠授乳期は900~1100mg)です。また,その中で,心疾患と関係の深いマグネシウムについては目標摂取量が示され,成人男子は1日280~320mg,成人女子は1日240~260mg(妊娠授乳期は295mg)です。
市販されている氷や,業務用の製氷機で作った氷は,中央部の不透明な部分を取り除きながら凍らせていくため,できた氷は透明に見えます。
(4-2) 氷が解けた後に,白いものが残る |
(原因)
水道水中にはミネラル分が含まれており,これが適度に水の味を良くしています。水が凍るときには外側から水の部分が徐々に凍り,水に溶けていた空気やミネラル分が中央部に集められる現象が起こります。そのため,でき上がった氷の中央部は白く不透明になってしまいます。そして,氷が解けた後,空気は大気中に飛んでしまいますが,ミネラル分の一部は水に溶けない物質に変化しているので,白い物質として残ります。
(安全性)
白い物質はミネラル分ですから,問題ありません。
[参考]
ミネラル分とは,人体に必要なカルシウム,マグネシウム,リン,ケイ酸などの鉱物性栄養素のことで,適度に入っていると水がおいしくなります。
厚生労働省では,国民の心身を健全に発達させ,健康の保持増進と疾病予防のために標準となる栄養の摂取量を年齢,男女別の栄養所要量として5年ごとに発表しています。現在,「第6次改訂日本人の栄養所要量」が適用され,カルシウムは成人男子は1日600mg,成人女子は1日600mg(妊娠授乳期は900~1100mg)です。また,その中で,心疾患と関係の深いマグネシウムについては目標摂取量が示され,成人男子は1日280~320mg,成人女子は1日240~260mg(妊娠授乳期は295mg)です。
市販されている氷や,業務用の製氷機で作った氷は,中央部の不透明な部分を取り除きながら凍らせていくため,できた氷は透明に見えます。
(4-3) アルミニウム製の鍋,やかんなどの内面に白いものができる |
(原因)
アルミニウムは,鉄などと同様に容易に腐食されます。このため,メーカーでは製造時にアルマイト加工を行い,アルミニウムの表面に被膜を作り,腐食を防いでいます。この被膜は非常に薄く,たわしやクレンザーなどでの洗浄,又は通常の使用によっても剥がれてしまうことがあります。露出したアルミニウムは,空気中及び水中の酸素と反応して白い水酸化アルミニウムとなります。この現象は,アルミサッシなどに白いはん点ができるのと同じです。
(対策)
アルミニウム製の鍋ややかんは,空炊きしたり,水道水をつぎ足しながら使用しないで下さい。また,中に水や食物を入れたまま放置しないようにして,使用後はよく洗い水気を拭き取り,乾燥させて下さい。硬いたわしや布類でこすったりせず,洗剤を使って柔らかいスポンジなどで洗って下さい。また,空炊きもアルマイトの被膜をいためるので,注意して下さい。
(安全性)
水酸化アルミニウムは医薬品(制酸剤)にも用いられている物質です。
(4-4) やかんなどの底に白いものができる |
(原因)
水道水の中には,ミネラル分が含まれており,適度に水の味を良くしています。このミネラル分は水が蒸発してもあとに残ります。このため,容器を洗ったのち,完全に水をふき取っておかないと,水分の蒸発後,容器の表面に白いはん点ができます。これが繰り返されて幾分厚みのある白い付着物になります。また,やかんやポットを空炊きしたときや,水のつぎ足しの繰り返しでこの現象が促進されます。
(対策)
硬いたわしや布類でこすったりせず,洗剤を使って柔らかいスポンジなどで洗って下さい。使用後は水を入れたままにしないで乾燥させることをお勧めします。また,空炊きにも注意して下さい。
(安全性)
白い付着物はミネラル分ですから問題ありません。
[参考]
ミネラル分とは,人体に必要なカルシウム,マグネシウム,リン,ケイ酸などの鉱物性栄養素のことで,適度に入っていると水がおいしくなります。
厚生労働省では,国民の心身を健全に発達させ,健康の保持増進と疾病予防のために標準となる栄養の摂取量を年齢,男女別の栄養所要量として5年ごとに発表しています。現在,「第6次改訂日本人の栄養所要量」が適用され,カルシウムは成人男子は1日600mg,成人女子は1日600mg(妊娠授乳期は900~1100mg)です。また,その中で,心疾患と関係の深いマグネシウムについては目標摂取量が示され,成人男子は1日280~320mg,成人女子は1日240~260mg(妊娠授乳期は295mg)です。
(4-5) アルミニウム製やかんで,白いフワフワしたものが出る |
(原因)
アルミニウムは,鉄などと同様に容易に腐食されます。このため,メーカーでは製造時にアルマイト加工を行い,アルミニウムの表面に被膜を作り,腐食を防いでいます。この被膜は非常に薄く,たわしで強くこすったり,空炊きや急激に加熱されたときなどのショックで亀裂が入ることがあります。その露出したアルミニウムが水中の酸素と反応して白いフワフワした水酸化アルミニウムを作ります。
(対策)
硬いたわしや布類でこすったりせず,洗剤を使って柔らかいスポンジなどで洗って下さい。使用後は水を入れたままにしないで乾燥させることをお勧めします。また,空炊きにも注意して下さい。
(安全性)
水酸化アルミニウムは医薬品(制酸剤)にも用いられている物質です。
(4-6) アルミニウム製の鍋,やかんに白い突起物を生じて穴があく |
(原因)
アルミニウムは,鉄などと同様に容易に腐食されます。このため,メーカーでは,製造時にアルマイト加工を行い,アルミニウムの表面に被膜を作り,腐食を防いでいます。この被膜は,非常に薄く,たわし,布類での強い洗浄,又は沸騰の繰り返しなどにより剥がれてしまいます。このようにしてアルミニウムが露出すると,水に含まれる塩素イオンや,湯沸器などの銅管から溶け出す極く微量の銅イオンによって,アルミニウムの一部分が集中的に腐食され穴があきます。
(対策)
アルミニウム製の鍋ややかんは,空炊きしたり,水道水をつぎ足しながら使用しないで下さい。また,中に水や食物を入れたまま放置しないようにして,使用後はよく洗い水気を拭き取り,乾燥させて下さい。硬いたわし,布類でこすったりせず,洗剤を使って柔らかいスポンジなどで洗って下さい。使用後は水を入れたままにしないで乾燥させることをお勧めします。また,空炊きに注意して下さい。
(4-7) 蛇口のまわりに白いものができる |
(原因)
水道水中には,適度に水の味を良くするミネラル分が含まれています。このミネラル分は,水が蒸発すると,後に付着して残ります。蛇口部分は水にぬれたり,乾いたりを繰り返していますので,その部分にミネラル分が付着して,徐々に白くなっていきます。特に給湯用の蛇口は水温が高く蒸発しやすいため,この現象がよく見られます。
(対策)
水を使用している場所では,常に目に見えない細かい水が飛び散っています。ミネラル分の付着を防止するには,水滴が付着していない箇所も含めた水回りの手入れをこまめにすることが必要です。
(安全性)
白い付着物はミネラル分ですから問題ありません。
[参考]
ミネラル分とは,人体に必要なカルシウム,マグネシウム,リン,ケイ酸などの鉱物性栄養素のことで,適度に入っていると水がおいしくなります。
厚生労働省では,国民の心身を健全に発達させ,健康の保持増進と疾病予防のために標準となる栄養の摂取量を年齢,男女別の栄養所要量として5年ごとに発表しています。現在,「第6次改訂日本人の栄養所要量」が適用され,カルシウムは成人男子は1日600mg,成人女子は1日600mg(妊娠授乳期は900~1100mg)です。また,その中で,心疾患と関係の深いマグネシウムについては目標摂取量が示され,成人男子は1日280~320mg,成人女子は1日240~260mg(妊娠授乳期は295mg)です。
(4-8) 加湿器の蒸気吹き出し口などが白くなる |
(原因)
水道水中には,ミネラル分が含まれています。このミネラル分は,水が蒸発すると,後に残ります。加湿器の蒸気吹き出し口は常に蒸気にさらされているため,細かい水滴の付着と乾燥が繰り返され,ミネラル分が付着して残り,徐々に白くなっていきます。また,加湿器の蒸気吹き出し口方向にある家具などにも,同じような現象がよく見られます。
(対策)
加湿器を使用している場所では,常に目に見えない細かい水が飛び散っています。ミネラル分の付着を防止するためには,加湿器の蒸気吹き出し口だけでなく,その周辺の家具などを含めて,手入れをこまめにすることが必要です。
(安全性)
白い付着物はミネラル分ですから問題ありません。
[参考]
ミネラル分とは,人体に必要なカルシウム,マグネシウム,リン,ケイ酸などの鉱物性栄養素のことで,適度に入っていると水がおいしくなります。
厚生労働省では,国民の心身を健全に発達させ,健康の保持増進と疾病予防のために標準となる栄養の摂取量を年齢,男女別の栄養所要量として5年ごとに発表しています。現在,「第6次改訂日本人の栄養所要量」が適用され,カルシウムは成人男子は1日600mg,成人女子は1日600mg(妊娠授乳期は900~1100mg)です。また,その中で,心疾患と関係の深いマグネシウムについては目標摂取量が示され,成人男子は1日280~320mg,成人女子は1日240~260mg(妊娠授乳期は295mg)です。
(4-9) 薄くて白っぽいものが出る。 |
(原因)
これらは給水管の内面を保護するシールコート剤や接着剤がはがれて出てきたものです。給水管の工事を行なった後に見られることがあります。
(安全性)
これらは水に対して難溶性の物質であり、飲み込んでも体内では溶解せず排出されるので健康上心配はありません。
(4-10) 容器に水を入れておくと,水面のへりが薄茶色になる |
(原因)
水道水の中には,適度に水の味を良くするミネラル分が含まれております。水が蒸発するときは,水分のみが蒸発しミネラル分は残ります。このため,容器に水を入れたまま長時間おくと水分が蒸発し,容器のへりにミネラル分が付着して残ります。これが繰り返されて白くなりますが,鉄分が若干多くなると薄茶色を帯びることがあります。
(安全性)
薄茶色の付着物はミネラル分ですから問題ありませんが,空気中の雑菌が繁殖している可能性もあります。そのため,長時間おいてあった水は飲用しないで下さい。
鉄は人体にとって必須元素で,レバーなどに多く含まれ,血液中のヘモグロビンの合成に必要です。厚生労働省では,国民の心身を健全に発達させ,健康の保持増進と疾病予防のために標準となる栄養の摂取量を年齢,男女別の栄養所要量として5年ごとに発表しています。現在,「第6次改訂日本人の栄養所要量」が適用され,成人男子は1日10mg,成人女子は1日10~12mg(妊娠授乳期は18~20mg) です。水質基準は0.3mgを超えて含まれていると,水が赤く着色して見え,味が悪くなるので,容易に気づきます。また,鉄による少量の赤水を誤って飲んでしまったとしても,鉄は人体への吸収率が低く,大部分が排出されてしまいますので,直ちに有害ということはなく,特に心配ということはありません。ただし,多量の赤水あるいは鉄の濃度が異常に高い赤水を飲用した場合は,嘔吐や下痢を催すことがありますので,幼児には注意が必要です。
(4-11) 黒色の微細片が出る |
a)圧力タンクを使用している場合
(原因)
受水タンク以下の加圧ポンプに使われている圧力タンクの耐圧ゴムやダイヤフラムのゴムが劣化し,栓の開閉操作を行った際に,ゴムが砕けて微細片となって出てくるのが原因です。多くの場合,なかなか沈まず浮いており墨汁のように見えます。なかにはグリス状になって出てくることもあります。
(対策)
早急にポンプや圧力タンクのオーバーホール及びダイヤフラムを交換する必要があります。なお,黒い水は多くの場合,水栓の開閉時に一時的に出るものですから,しばらく流し,きれいになってから飲用して下さい。
b)パッキンが劣化している場合
(原因)
止水栓,給水栓に使われているパッキンのゴムが劣化し,栓の開閉操作を行った際に細かく砕けて出てくるのが原因です。
(対策)
早急にパッキンを交換する必要があります。なお,しばらく流し,きれいになってから飲用して下さい。
(4-12) キラキラ光る異物が出る |
(原因)
コーヒーサーバーやサイフォンなどの耐熱ガラス製品やガラス製の魔法びんで起きるこの現象は,一般にフレークス現象として知られているものです。原因は,水中のミネラル分であるマグネシウムとケイ酸が高温水(85度以上の湯)中で反応し,ケイ酸マグネシウムとしてガラス面に付着し,お湯の使用後ガラス面が乾燥するという使用状況の中で,この生成反応が数回繰り返された後,水中に剥離したものです。
ガラスを構成している成分のケイ酸や酸化ナトリウムなどのうち,ナトリウムが高温水中に溶けると,水のpH値が高くなり,上記の反応が一層起こりやすくなります。また,ナトリウムが溶け出た後に,残ったケイ酸と水中のマグネシウムが反応すると,ガラスが白く曇ることもあります。
(対策)
フレークスが生じてしまった容器は,10倍に薄めた食酢を入れブラシなどでよくこすり,洗っ下さい。また,フレークスを生じさせないためには,容器を使用の都度よく洗うようにして下さい。
(安全性)
フレークスは体に吸収されないうえ,ミネラル分なので,間違って飲んでも害はありません。
(4-13) 浴槽にヌルヌルしたものが浮く |
(原因)
入浴後の浴槽の水には,皮膚からのあかや石けんカスなどが含まれており,これらが養分となって浴槽は雑菌の繁殖しやすい状態にあります。こうした雑菌は,浴槽の手入れのしにくい場所に,ヌルヌルした膜状の付着物となって繁殖し,次第に大きなかたまり (いわゆる湯あか) に成長していきます。これが浴槽に水を入れたときや風呂釜に点火したときのショックや沸かし過ぎなどによって,剥がれ出てくるのが原因です。
(対策)
湯あかは浴槽だけでなく,風呂釜や,ユニットバスの浴槽と風呂釜をつなぐゴム製のジャバラ部分などにも発生するので,こうした所についても,時々市販の湯あかを取る洗剤などにより清掃して下さい。また,浴室内の手桶の底やスノコの裏などがヌルヌルする場合も同じ原因ですので,こまめに清掃することをお勧めします。
(4-14) 油膜状の浮遊物 (臭いはないが,亜鉛めっき鋼管を使用しており,油膜状のものがある場合) |
(原因)
給水管に亜鉛めっき鋼管を使用している場合は,時々このような現象が見られます。油膜状のものは,亜鉛めっき鋼管から溶け出した亜鉛が化合物を作り,水の表面に浮き,油膜のように見えるのが原因です。
(安全性)
亜鉛は人体にとって必須元素で,食品などから1日に10~15mgを摂取しなければならないとされる成分です。肉類,豆類,カキ(貝)に多量に含まれており,酵素を活性化させるのに必要です。亜鉛の水質基準値は1.0mg/lを超えて含まれていると,水が白く着色して見え,味が悪くなることに基づいています。しかし,必要な量以上をとったときは,体外に排出されてしまいますので,直ちに有害ということではありません。
(4-15) 油膜状の浮遊物 (臭いはないが,容器に水を入れておくと油膜状のものができる場合) |
(原因)
油膜状のものは,空気中の小さなほこりが汲み置きした水の表面に落ち,膜状になったのが原因と考えられます。